分かれ道も多くがYの宇の三叉路で、格子に組まれた都市の住宅地とまったく印象を異にする。道は狭く、乗用車も広いところでしかすれ違えない。そんな路の傍らに、土色そのままの土蔵が春の午後の光を浴び、古風な甲州の農家が、立派な門構えを見せてくれている。集落の多くは、盆地の平野部と丘陵の境目辺りに点在していて、さながら迷路でも組み上げるように、立体的な地形の中に連なっているのだ。集落内部はどこもたいがいひっそりとしており、なんだか、異空間に迷い込んでしまったような気分がする。
[参考]
武雄温泉の温泉・露天風呂のある宿・ホテル - じゃらん温泉ガイド
http://www.jalan.net/onsen/OSN_50413.html
別所温泉の温泉・露天風呂のある宿・ホテル - じゃらん温泉ガイド
http://www.jalan.net/onsen/OSN_50174.html
ホテルサンルート長野 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad313608/
そのような集落が段丘の外れに点々と広がっている様は、まるでそれ自体が大地に何百年かの時間をかけてかけられてきた造型芸術のようでもあった。現代美術の雄であるヤヴァシェフ−クリストが、自然地形を梱包してしまったように、古来続いてきた人びとの営みは、自地形というキャンバスに生活の衣をかけたのである。むしろクリストのような試みには、ふつうに存在している生活のランドスケープを、芸術としてあらためて意識させるような役割があるのかもしれない。その後、別の折にやはりこの甲府盆地南側エリアの、もう少し平地側を走ったのだが、そのときは5万分の1の地図を持っていてもどうにも位置の確認がしにくく、果樹園の中で迷いかけたのを覚えている。一般に、甲府盆地内の道の作りというか、村と村を結ぶ経路のネットワークは、どこかふつうのそれと論理が異なっていて、こう走れば、ここへ出るだろう、という推測がカオス的なのだ。道路としての共通語からちょっと外れている。